元iPhone修理屋が教える特殊ネジが回せなくなったとき無理矢理開ける方法

特殊ネジを潰してしまったときネジを無理矢理外す方法

※実行の際はあくまで自己責任の元お願いいたします。試して失敗した場合や、iPhoneが破損してしまっても当方では一切責任を負えません。

iPhoneのネジはなめやすい

iPhoneを修理しようとする際、最初のステップとなる「特殊ネジ(星型ネジ)」。
iPhoneを買った皆様におかれましては、必ず一度は外そうと思ったことがあるのではないでしょうか?ぼくは修理業に携わるまで思ったこともありません。

このネジ、いざ外そうとすると、ネジに水分がかかったことがあって若干錆びてしまっていたり、落下の衝撃で変に硬くなってしまっていたりすることがあり、力任せにやろうとするとネジ穴を潰してしまう(なめてしまう)ことがあります。

修理に慣れてくると力加減もわかるので、そんなに潰すこともなくなりますし、基本的にはほぼ修理前のネジのままの状態で戻せるのですが、初めてiPhoneを修理してみようという初心者の方などは、うっかり力を入れてグッとまわしてしまい、ネジ頭の溝を削ってしまうことがあるようです。

※iPhone修理初心者の方向けの特殊ネジの外し方のコツは以前紹介していますのでよろしければ見てください。

また、プロでも水没修理などで、完全にネジが錆びて固着してしまっているのを依頼されることがあり、どうにもならないときがあります。

今回はそんなときの対処法をお伝えしたいと思います。

なお、いずれの方法もネジは再利用はできませんので、締め直す際には別のネジが必要になりますのでご注意ください。

その1:ペンチで回す

特殊ネジをなめてしまったものの、若干はネジが回り、少し浮いた状態になっている場合もあるかと思います。

ネジが少し回ってる状態

写真が絶望的に下手くそのためわかりにくいかと思いますが、特殊ネジが少し回っていたおかげでネジ頭が見えていればしめたもの。

そのネジ頭をペンチで掴んで、回してください。

特殊ネジのネジ頭をペンチで回す

家にあったラジオペンチで代用になる写真を撮ったため、異常にペンチが汚く、おそらくお食事中だと思われる皆様には大変申し訳ありません。
おそらく会社で牡蠣パーティをした際に殻をこじ開けるために使用したせいかと思われます。

ともあれ、上記参考写真のような形でラジオペンチで特殊ネジの頭を掴み、回していただくと、案外すんなり外せたりします。

それでも外れない、もしくはそもそもまったく回ってないなどの場合は…

その2:最終手段・ドリルでネジ頭をふっとばす

はい、もう2個目で最終手段かよとパソコンやスマホにツッコんだ際に飛び出したツバでiPhoneが水没してしまった方もおられるかもしれませんが、早速最後の手段になります。

なお、ドリルでネジ頭ではなくうっかり頭に穴を開けてしまうとおそらく死んでしまいますのでくれぐれもお気をつけください。

ドリルでネジ頭を破壊する

案の定写真が下手くそすぎてピンぼけしていて申し訳ない上、家にあったドリルで代用の写真を撮影したためドリルの大きさがあっていなくて重ねて申し訳ないのですが、要はドリルでネジ頭を破壊してふっとばせば、止めてる部分もなくなって液晶が開くようになるという原理です。

どういう原理かわかりにくいかと思いますので、図で説明します。




残念ながらパソコンできれいな図を描く技術もなく、家に転がっていたホワイトボードに書いてみたところそもそも図自体描くことが下手くそだったという事実に若干笑ってしまいましたが、ともかく特殊ネジはネジ頭の真ん中をドリルで破壊すると、ドーナツ状にネジ頭が取れ、結果フレームと液晶側を止めている部分がなくなるので外れるということです。

なお、上記の方法は本当に最終手段で、うっかりドリルで穴を開けすぎて基盤を破損してしまう可能性や、液晶を破壊してしまう可能性、ドリルで削れた鉄粉がドック部分に飛びショートしてしまう可能性等、危険が多々あります。

ショート防止のために、念の為破壊するネジ以外の下側部分はビニールテープ等で保護しておくことをおすすめします。

ぼく自身、慣れないときにはうっかり液晶パーツも破壊してしまい、社長に死ぬほど怒られましたし実際死にました。

あくまで修理屋が行っていた最終手段ですので、万が一iPhone自体が壊れてしまったも諦めが付く場合のみ行っていただき、自信がない方はアップルストアやご近所のiPhone修理業者にお持ち込み頂いたほうが確実かと思います。

どうしても自分でやってみたい!という方や、急に修理業務を任された方のお役に立てばと書かせていただきましたが、お試しになる場合は自己責任にて行っていただけますようよろしくお願いいたします。

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